2026.02.13

レッドキングリーの共同通信杯

今週末、東京競馬場では3歳馬による芝1800メートルの重賞、共同通信杯(GⅢ)が行われる。このレースで好走した馬が、後に皐月賞(GⅠ)や日本ダービー(GⅠ)で活躍するケースは少なくなく、クラシック戦線を占う上でも見逃せない一戦だ。
 「う~ん、こんなに止まる馬ではないんですけどね……」
 昨年のこのレース終了直後、そう口にして言葉を詰まらせ、小首を傾げたのが北村宏司騎手だった。コンビを組んだのは、レッドキングリー(美浦・木村哲也厩舎)だ。
 モタれる面を考慮し、左だけにチークピースを着けて臨んだレッドキングリーは、2番人気。9頭立ての8番枠から好スタートを切ると、やや掛かり気味になりながらハナを奪った。
 「少し行きたがる感じはありましたけど、冷静には走ってはいました」
 鞍上はそう振り返る。半マイル通過48秒0、1000メートル通過60秒フラットの緩いペース。鞍上が語るように、決して暴走しているわけではなかった。
しかし、最後の直線では思った以上にあっさりと失速すると、結果は8着。まさかのブービーに沈んでしまった。
「ゲートは上手に出ましたし、スピードのある馬なのでああいう形になりましたが、想像以上に止まってしまいました」
鞍上のパートナーはそう語り、肩を落とした。
それでも続く自己条件の1勝クラスでは2着に好走。潜在能力の高さをあらためて示すと、秋には同クラスをきっちり勝ち上がった。
「東京スポーツ杯2歳Sで乗った時は、内へモタれてしまって負けました(3着)。ただ、パワーの凄さはその時から感じていました。今回は休み明けで、当時よりさらにパワーアップしていました」
そう語ったのは、この時に騎乗したC・ルメール騎手。さらに、こう続けている。
「力があっても、若い時に負けることは競馬ではよくあります。年齢を重ねて経験を積み、エネルギーをコントロールできるようになれば、とても楽しみな馬です」
昨年の共同通信杯での敗戦が信じられなくなるような走りを、今年は期待したい。
(撮影・文=平松さとし)