2026.08.27

横山典弘騎手WASJを優勝とレッドディザイア

8月22、23日に札幌競馬場で行われたワールドオールスタージョッキーズ(以下、WASJ)。世界各国から集まった名手たちによる祭典を制したのは、JRAが誇る大ベテラン、横山典弘騎手だった。前身であるワールドスーパージョッキーズシリーズの時代から数えて、これが3度目の優勝。“さすが!”のひと言に尽きる。
 ところで、このWASJの1週間前には、イギリスのアスコット競馬場で、同じように世界のトップジョッキーが集うイベント、シャーガーカップが行われていた。今年は武豊騎手とクリストフ・ルメール騎手が招待されたが、横山典弘騎手もかつて、この舞台に選出されたことがある。
 また、現在はなくなってしまったが、以前にはドバイで、前年に各国のダービーを制した騎手たちが招待される「メイダン・マスターズ・インターナショナル・ジョッキーズ・チャレンジ」というイベントも行われていた。2010年、その舞台に招待されたのが、前年にロジユニヴァースで日本ダービー(GⅠ)を制していた横山典弘騎手だった。
 そして、そのイベント前日に行われたのが、当時はドバイワールドカップ(GⅠ)の前哨戦としてGⅡに格付けされていたアルムクトゥームチャレンジ・ラウンド3(現在のアルマクトゥームチャレンジ・GⅠ)。このレースを制したのが、レッドディザイアだった。
 現在、ドバイワールドカップを中心とするメイダン競馬場のレースは、ダートと芝で行われている。しかし一時期、ダートではなく、タペタ社製のオールウェザートラックが使用されていた時代があった。レッドディザイアが勝利した2010年も、まさにその時代である。
 同馬を管理していた松永幹夫調教師は、当時、次のように語っていた。
 「オールウェザーへの適性が分からないので、ここでいい競馬をすればドバイワールドカップに挑戦させられるし、まったく走れないようなら芝のレースに切り替えようと考えています」
 結果は、騎乗したオリビエ・ペリエ騎手の好騎乗もあって見事な勝利。そして、その勝利の口取り写真には、松永調教師の隣で満面の笑みを見せる横山典弘騎手の姿も一緒に並んで収まったのだった。
 ちなみに横山典弘騎手と松永幹夫調教師は、松永調教師が騎手時代、競馬学校の同期生だったことでも知られている。あの時、口取り写真の隅で共に笑っていた同期が、今は鞍上と厩舎という立場で頂点を分かち合うことが可能な関係になっている。まだまだ元気な横山典弘騎手が、松永幹夫厩舎の馬で大仕事をやってのける日を、楽しみに待ちたい。

(撮影・文=平松さとし)