2025.06.11

スポニチアネックス

【函館SS】ミリアッドラヴ 芝で新境地だ 2歳ダート女王が海外経験も糧に

 昨年の2歳ダート女王が芝で新境地を切り開く。ミリアッドラヴは新馬戦から無敗3連勝で全日本2歳優駿V。今年初戦は海を渡ってサウジアラビアへ。前走サウジダービーは1番人気7着とほろ苦い敗戦になった。松田助手は「初の海外で若さを見せた」と冷静に分析。9頭立ての2番枠からスッと行き脚がついたが終始、外からかぶされる展開がこたえたのかもしれない。帰国後は検疫を経て放牧を挟み、疲れを取ってじっくり立ち上げた。「ここに使うことは早い段階で分かっていたので、調整はしっかりやってきた。追い切りの本数と内容もいいと思う」と太鼓判を押す。

初の芝参戦となるミリアッドラヴ

 再スタートの一戦で初の芝参戦。「前走はスピードを見せたし、洋芝というのも考慮。重量(別定52キロ)も軽いので、ここで通用するようなら今後の視野が広がる」と意図を明かす。半姉スティールブルーは23年アルテミスS3着、24年フェアリーS4着と芝マイル重賞で上位争い。ニューイヤーズデイ産駒のこの馬自身も適性を秘めている。かつて森秀厩舎でアグネスワールドやエアシャカール、エアトゥーレ、角居厩舎でヴィクトワールピサに携わった松田助手は海外経験も豊富なホースマン。ミリアッドラヴについては「電気自動車に乗っているみたい。凄く(脚が)回っているけど、ぶれない。体にボリュームが出てきたし、もう一つ上がってくると思う」とユーモアあふれる表現で性能の高さを評価する。伸び盛りの乙女が22年ナムラクレア以来、当レース6頭目の3歳Vを目指す。