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2025.07.18

スポニチアネックス

キング姉さん 夏も旋風起こす! 再び短期免許で来日し函館初参戦「札幌と雰囲気似てる」

 19日から8月18日まで短期免許でJRAに騎乗するレイチェル・キング(34=英国)が17日朝、初参戦となる函館競馬場で調教に騎乗した。年初2カ月の来日ではフェブラリーS(コスタノヴァ)で女性騎手初のJRA平地G1制覇を成し遂げるなど旋風を巻き起こした。今年の冬競馬を盛り上げた“キング姉さん”が夏も熱くする。

函館初参戦で意気込みを語ったキング騎手(撮影・千葉茂)

 キングが初参戦の函館には~るばる登場した。午前5時30分の調教コース開門と同時にさっそうと馬にまたがり、函館では一番幅員の狭い最内にあるWコースで騎乗。初体験の函館の印象をにこやかに語った。

 「凄く小回りでタイトなコースですけど(拠点の)オーストラリアにも結構ありますし、札幌も乗ったことがあるので雰囲気はよく似てます。これから競馬までは馬場を確認したり、歩いてみたいと思います」

 今年2度目の来日。1月5日から3月2日までの約2カ月短期免許で騎乗して、120戦13勝(連対率23・3%)の成績を残した。騎乗初日のスポニチ賞京都金杯(サクラトゥジュール)で、いきなり重賞勝ち。フェブラリーS(コスタノヴァ)で女性騎手初のJRA平地G1制覇を成し遂げた。「毎回、日本の競馬に参加できるのを楽しみにしています。前回G1を獲ることができて、さらに日本のファンに会いたいという思いは強くなりました。(前回の来日時から)オーストラリアに戻った際、現地の関係者も日本での活躍をフォローしてくれました」。騎乗拠点のオーストラリアでも、日本での活躍の反響は大きかったという。

 今回は19日から8月18日までの5週間、今週は土日とも函館で乗る。函館2歳Sは道営出身のエイシンディードに騎乗。次週も初参戦となる新潟、関屋記念はカナテープとコンビを組む予定。残り3週は札幌のスケジュールとなる。「(身元引受調教師の)堀先生やマネジャーとも相談して、この時期が最適と決めました。オーストラリアはビッグレースがない時期なので…。札幌記念(8月17日)に乗ることを一番の目標にしました」と意気込んだ。

 函館2歳Sで騎乗するエイシンディードの“予習”にも余念がない。「レースの映像は見ますし、ダートでしか勝ってないので、チャレンジにはなると思います。ただ、2歳のレースはポテンシャルよりも、メンタルの安定が一番大切です」と騎乗を心待ちにしている。

 函館→新潟→札幌の転戦はプライベートの時間もご褒美になる。キングは「今まで日本に来た時は東京がベース。(新たに行く場所の)観光名所などは分かっていないし、行き先も決めていないけど…。オフの時間を利用していろんな場所を訪れて、ちょっと冒険したいと思います」と目を輝かせた。暑さを増す日本の夏競馬をさらに熱くする“キング姉さん”の全国行脚が今夏のビッグイベントになる。

 ◇レイチェル・キング 1990年7月31日生まれ、英国出身の34歳。14年にオーストラリア騎手免許取得。24~25年シーズン成績305戦24勝(豪州NSW地区13位)。JRA短期免許での来日は3度目。JRA通算成績は265戦30勝。重賞は今年のフェブラリーS(コスタノヴァ)など4勝。23年WASJは総合2位。1メートル54、51キロ。