2025.09.01

スポニチアネックス

【中京2歳S】キャンディード初代王者に輝く! 1分19秒4で2歳JRAレコード更新

 レコード連発の高速ターフで初代王者に輝いた。白熱の追い比べとなったラスト1F、最後の最後にキャンディードが外からグイッとひと伸び。先に抜け出した1番人気スターアニスを首差で捉え、連勝のゴールへ。G3に格上げされた一戦で重賞初制覇を飾った。

スターアニス(奥)とゴール前で叩き合った末、中京2歳Sを制したキャンディード(撮影・井垣 忠夫)

 初コンビを組んだ北村友は「道中リズム良く、いい意味で抜けて、リラックスして追走できました」と第一声。勝ち時計1分19秒4はアロマデローサが22年ききょうSでマークした2歳コースレコードを1秒縮め、メイケイエールが20年ファンタジーS(阪神)でマークした芝1400メートルのJRA2歳レコードも0秒7更新した。「4コーナーを迎えた時に十分な手応え。もっと楽にかわせそうでした。調教で少し気の悪さを見せて、そのあたりがスッと抜け出せなかった要因だと思います」と振り返るように課題がある中でも勝ち切ったあたりが収穫。最高の形で夏を締めた。

 道中の運びもロスがなかった。五分のスタートから中団待機。テンの3F通過が33秒3の締まった流れで脚をため、直線入り口で馬群の外へ。くっきり視界が開けた。上がり3Fはメンバー最速の33秒9。しまいの切れ味は13年マイルCSを制した父トーセンラーを彷彿(ほうふつ)させる。松下師は「いいところで流れに乗れました。2歳にしては完成度が高い。プラス10キロの体重は成長分と、小倉に輸送して減った前走と違って近場の中京だった分ですね」と笑みを浮かべた。

 この後は三重県の社台ファーム鈴鹿に放牧へ。しばし英気を養う。次走の選択は状態を見ながらで「ジョッキーによると距離が延びても大丈夫」。トレーナーの視線は秋の重賞戦線を、はっきり捉えていた。

 ◆キャンディード 父トーセンラー、母ストロボフラッシュ(母の父スパイツタウン)23年4月17日生まれ 牡2歳 栗東・松下厩舎所属 馬主・グリーンファーム 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金3895万5000円 馬名の由来は舞台作品名。