2026.04.29

スポニチアネックス

【ケンタッキーダービー】高柳大師、ワンダーディーンで日本調教馬初の快挙へ

 JRAが馬券発売する「第152回ケンタッキーダービー」に日本から2頭が参戦。UAEダービー覇者ワンダーディーン(牡3)を管理する高柳大輔師(48)は24年テーオーパスワード(5着)に続く2頭目の遠征で日本調教馬初の快挙に挑む。

チャーチルダウンズで調整を続けるワンダーディーンと中野助手(C)Coady Media

 勲章を手にした自信を胸に大一番に挑む。ワンダーディーンのUAEダービー制覇は、開業9年目の高柳大厩舎にとってのうれしい海外重賞初V。22年サウジC8着(テーオーケインズ)から10回以上挑み続けて結果を出した。指揮官は「これまでたくさん挑戦させていただいている中で、なかなか結果を残せなかったのでホッとしました」と喜びをかみしめつつ「サウジダービー(4着)より状態が良く、これで負けたら仕方ないなと。その中でのパフォーマンスで自信になりました」と胸を張った。

 調教師試験に合格し、技術調教師として矢作厩舎で研修した17年にリアルスティールのドバイ遠征に同行。鼻出血で出走回避となったが、当時の経験が海外志向をさらに強くした。「矢作先生は中央競馬だけでなく、世界や地方も見ていて視野が広いです。その時の経験は大きかったですね」とうなずく。その後は米国に渡り、チャーチルダウンズ競馬場を訪れて現地の調教も学んだ。「日本とは違いますからね。自分が馬を連れていったら、どういう調教をすればいいのかなと思って勉強させてもらいました」と振り返る。

 18年に厩舎を開業し、その6年後には同競馬場で行われたケンタッキーダービーにテーオーパスワードで参戦。「研修でお世話になりましたし、いつかこの舞台でと思っていたので」という目標をかなえた。結果は5着。「スタートで遅れてしまい、他馬のプレッシャーを受けながらも最後にしっかり脚を使ってくれました」。同3着はフォーエバーヤング。「一緒にいてくれたおかげで思うような調教ができました」と他の日本馬の支えもあり、態勢を整えて臨むことができた。

 ワンダーディーンはドバイからの輸送もトラブルなく2日(現地時間1日)に米国入り。日本から現地入りした僚馬テーオーエルビス(同日チャーチルダウンズSに出走)も含め、担当スタッフと連絡を密に取りながらここまで調整を進めてきた。2年前の経験を糧に――。「一度経験しているからこそ、今回はこうしよう、ああしようとか指示を出せると思います。競馬に限らず世界に挑戦するのは大きなこと。志を高く持ち続けていたいです」と意気込む。“スポーツの中で最も偉大な2分間”とも言われるビッグレースで、歴史の扉を開く。

 ◇高柳 大輔(たかやなぎ・だいすけ)1977年(昭52)6月7日生まれ、北海道出身の48歳。実家は北海道日高町にある高柳牧場、美浦の高柳瑞樹師は兄。札幌光星高校で乗馬を始め、京産大時代に全日本学生馬術大会出場。卒業後はノーザンファーム勤務を経て03年から栗東・大久保龍志厩舎で調教助手を務め、05年に安田隆行厩舎へ。17年に調教師免許を取得し18年に開業。21年アンタレスSで重賞初制覇、同年チャンピオンズC(いずれもテーオーケインズ)でG1初制覇。JRA通算2086戦191勝(重賞10勝、うちG1・4勝)。