2026.09.16
スポニチアネックス
武豊デビュー40年の至宝に感銘 全国各地で特別展
日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週は東京本社の万哲こと小田哲也(58)が全国の百貨店などで好評開催中の特別展「武豊デビュー40年~前人未到の記録~」を取り上げる。既に4回訪れた小田が、すっかりトリコになっているその素晴らしさとは?
伊勢丹立川店で開催されていた「武豊 デビュー40年~前人未到の記録~」に先日行ってきた。行くのは実は初めてではなく、春先の銀座(銀座三越)で2回、札幌(丸井今井札幌本店)に続いて4回目。最初は家内が行きたいと言うので銀座に行くと開催直後だったせいか大盛況。見学の列がなかなか前に進まず、それがむしろ落ち着けて、心地よく長時間見入ることができた。僕と同世代の人も多いが、どの会場も若い女性の姿が目立つのが印象的だった。
前人未到の日本ダービー6勝の優勝馬のパネルや優勝カップ、勝負服などの展示品にまず圧倒される。競馬学校時代のかわいらしい写真や海外挑戦時の多数のパネル。ゴーグルや鞍などの愛用品。JRA・G1全優勝レースのパネルや映像など、銀座の時は総展示数は180点を数えたという。G1全勝利のダイジェスト映像は結構長いが、これが僕の競馬ファン歴40年とぴったり重なるので、繰り返し行く理由にもなっている。
7月上旬の僕の2週間の函館出張は、武豊の国内外通算5000勝という偉業へのカウントダウンと重なって、思い出深い取材になった。
「外国では車で5時間走って、1鞍だけ乗りに行ったこともあります。よく分からない道を迷子になりながら行ったことも。そう思うと、1勝じゃない1勝もいっぱいありますね」
函館では幸運にも偉業達成の瞬間にも立ち会え、その間にも武豊展は金沢→札幌→立川と進んだ。銀座ではなかった5000勝の記念パネルも、立川ではもちろん加わっていた。
立川の特別展は13日に幕を閉じたが、実は“ミニチュア版”のデビュー40年記念展示「THE JOCKEY~武豊が魅せた40年~」が中山競馬場で現在開催されている。特別展でも好評の「しゃべる!AI武豊」が2体並んでいた。函館でも武豊は「自分がしゃべりそうなことを本当にしゃべるんですよ。学習して、その度に進化していくようなんです」と感心していた優れもの。僕も何回か質問していたが、中山でも聞きたくなった。
――武豊騎手はどうしてそんなに勝てるんですか?
AI武豊 いやいや、馬が強かったですよ。僕はただつかまっていただけですからね(答えは一部抜粋)。
これは12日に中山で聞いた時の返答。本人が飛び出してきたような謙虚な応答だ。このAIコーナー、親子連れの姿も目立って、子供たちが一生懸命に聞いているほほ笑ましい光景もあった。特別展の方は今後も開催予定と聞いている。競馬の話題に戻れば、安田記念(シックスペンス)→宝塚記念(メイショウタバル)と現在G1・2連勝中。次週スプリンターズSで自身初の「JRA・G1・3戦連続優勝」の偉業が懸かり、さらに展覧会の優勝パネルが増える期待もある。次の武豊展はどこでやるのだろう?同世代57歳の至宝に感銘できる好企画。記念グッズの買いすぎもOKだろう。
《中山競馬場では27日まで》武豊騎手デビュー40年記念展示「THE JOCKEY~武豊が魅せた40年~」は中山競馬場で現在開催中。スタンド地下1階センターコートでスプリンターズS当日の27日まで実施される。40年の軌跡を振り返るパネル展示、武豊の所有品展示、ドウデュースの馬像も設置されている。JRA競馬場での同様の展示は今後、東京競馬場(10月17日~11月29日)と京都競馬場(東京と同日程)で予定されている。
◇小田 哲也(おだ・てつや)1967年(昭42)12月15日生まれ、埼玉県出身の58歳。大学時代は競馬仲間と横断幕作りに没頭し、オグリキャップが有終Vを飾った90年有馬記念では「二度あることは サンドピアリス」を掲示。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」のパドック解説を担当中。